万年初級の冒険者。

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蝙蝠猫――30~40センチ程の小さなモンスターだが、背中に生える羽、または黒翼を拡げると横幅は1メートルを越える。 何故かどの個体も腹が出ており、ポッチャリ系だ。 その為、動きは遅い。 黒翼を拡げ、飛行は出来るが……その中年太り体型が邪魔をして空を飛べても1、2メートルが限界である。 しかも、すぐ疲れる……気を付けるべきは特にない。 ランクは最弱のFランク、要するに雑魚モンスターだ。 ただ、自身の弱さを知っているからか敵意を向けられると直ぐに逃げ出す習性を持っており、近付く前に逃げられてしまう可能性は高い――パーティーでも組んでいれば弓矢、魔法等で中・遠距離から攻撃すれば一撃で片がつくのだが……残念ながら俺はソロだ。 討伐は最低でも3体……普通に考えれば剣士である俺には骨が折れる相手かもしれない。 だが――俺には秘策があるのだ。 オルロック街道を南下する事、数時間……整備され、補強されている町付近の街道は人も多い為、モンスターは出没しない。 だが……人気がない街道沿いにはチラホラとモンスター達が顔を覗かせる。
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