プロローグ。

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完全に天狗になっていた……その一件から私は孤立して、虐めを受け始めて、仕事を辞めざる終えなくなった。 ほんと、私の性格は終わってんな……。 ーーー この年になって、私は無職の引きこもりニートになった。 唯一の救いは……私が女、だという事。 こんな無職の引きこもりニートである私に、彼氏は「僕が頑張るから……すずは家の事を頑張ってくれればいいよ!」なんて男らしい事を言う。 告白した当時は締まらなかったのに……いつの間にそんなに成長したのか。 それに比べて私は――はぁ。 ため息が出る。 ーーー 彼氏が帰宅した。 今日は金曜日の夜だから、彼氏は明日から2連休だ。 私はメイドになりきり、彼氏が帰宅すると……「おかえりなさいませ。 ピッピさま。 お風呂にしますか? ご飯にしますか? そ・れ・と・も……アニメにしますか?」と訊く。 「あ、そこは私じゃないんだ」――とか、つまらない事を彼氏は言わない。 そんな当たり前の事は言わない。 「じゃ、アニメキャラに成りきってご飯を食べようか」 うん……なかなかお目が高い。 いや、レベルが高い。
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