昼休み

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昼休み

 一限目の授業は真面目に聞くと、早く終わった。  集中することで、時間が短く感じる。  黒板のは白色や赤、黄色のチョークの文字がぎっしり詰まっている。  その文字をノートに書き打つし、復習のためにきれいに書く。  ノートはもう一回見直せるように小さいころから、詳しくきれいな書き方を意識して書いている。  見直したときに再現性を可能にするために。  そのため、クラスの課題とかでチームになったときに、筆記係になることが頻繁だ。  個人的には、良い習慣だと思っているので現在も続けている。  一限目から四時限目までの時間は、そんなに長くは感じない。  一限目を耐えきったら、あとは同じような時間が過ぎて行って、瞬間的に時間が過ぎる感じがした。 「キーンコーンカーンコーン!」  四時限目の終わりを教えてくれるチャイムが鳴った。  そこからクラスメイトは動き出し、公売のパンを買いに走っていく人もいるし、トイレに駆け込む人もいる。  俺は、弁当を取り出し食べる準備をした。  すると、 「一緒に食べない?」  隣の席にいる誠がこちらに向かった喋った。  一人で食べるのはそれはそれでおいしいのだが、人と食べるのもまた乙なものだ。  弁当を屋上までもっていった。  屋上は普段なら行ってはいけないが、鍵が閉まってないのでそのまま入った。  鍵が必要なので、ほかの生徒は立ち入らない。  なので、屋上はお弁当を食べるのに適切な場所だ。  人もいないし、景色もよい。何もかもパーフェクト。  弁当に包まれているカバーを取り、開ける。 「いただきます。」  両手を合わせて食材たちに感謝を込めて。  すると突然 「ドン。」  扉が思いっきり開けられた。そこにいたのは、遥だった。 「探したんだよ。ここにいるなら言ってよ。」  片手にお弁当を持ってこちらに歩いてくる。  遥とは、クラスが違うのでここに来ることを伝えてなかった。  まぁ、ご飯を食べる場所は限られているから、調べれば場所がわかるだろう。  俺のお弁当は自作で毎朝自分で作っている。  うちの両親は両方とも医者である。毎日たくさんの患者を診ないといけないので、お弁当を作る時間はない。 「美味しそうじゃん。」  誠は俺のお弁当に手を差し出して、つまみ食いをした。 「ちょっとやめろ。」  俺は、自分の昼ご飯を取ったことに腹だった。  すると、遥も俺の弁当を食べた。  毎回のことなので、ため息をついてあきらめた。  この現象にもう慣れてしまった自分がいる。俺は大人だから、このくらいは許そう。大人だからな。  食事をして会話していると、今日の朝登校するときの話題になったことの話になった。  それは、小さい頃の話で病院にいる幽霊についてだ。  その思い出は今も記憶の奥底に残っている。  遥は、その話題に食いついてきた。 「面白そう。今日の夜に行こうよ。」  その病院は、今は廃病院となっている。  子供の頃、俺が退院してすぐにそうなった。  立ち入り禁止になっており、そこに入るには夜がちょうどよい。  遥は、強制的に俺たちを連れていくことに決めた。 「病院探検隊設立だ!」  なぜか。変な団体が設立した。  そのまんまだ。  その病院は廃病院になってから入ったことはない。  俺はいきたくなかったけど、遥が来なかったらぶん殴るからと脅しをかけるものだから行くことに決めた。  全国経験者の遥の一撃を食らうくらいなら、行ったほうがましだ。  殴られるのはごめんだ。  そして、今日の夜に学校の校門前に集合となった。 「はぁ…。」 この時、あんな事が起きるなんて誰か予想できたでしょうか?
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