討伐隊結成

6/82

690人が本棚に入れています
本棚に追加
/1265ページ
「リノアは何か必要なものの買い出しに行くのかしら」 言われて考えるが、特に必要そうなものはない。 捜索中は手軽に食べられるもの、特に匂いが経つものなどは食べられないので、簡単なおにぎりやパン、携帯食が主になるだろう。 それらならセットにまだたくさん入っている。 「買い出しはしなくて良さそうなので、武具の調整に行くことにします」 「そう、私は買い出しに行くからここで解散ね。また明日会いましょう」 そう言って2人も別れる。 『アイツのところに行くのか』 嫌そうな声が頭に響いたのは、騎士団本部を出てすぐのこと。 『最近訓練でずっと使ってたし。自分なりに手入れはしていたけど、万全の状態にしておきたいから』 そう、リノアが向かっているのはヤトケルの元だ。 相変わらずレントはヤトケルの所へ行くのを嫌がるので、やれやれとため息を吐いた。 道中はずっと姿を消していたが、ヤトケルの店に着くと途端に姿を現すレント。 どうせ呼ばれるだろ、と不貞腐れている様子を見て忍び笑った。
/1265ページ

最初のコメントを投稿しよう!

690人が本棚に入れています
本棚に追加