討伐隊結成

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「はっ?!リノアって気配を読めるのか?」 だが、リノアの態度など気にも留めずに、話された内容に驚いているようだ。 「さすが噂になるような奴は一味違うんだな……。俺も負けねえからな!」 そして急に対抗心をあらわにされる。感情が忙しい。 「はぁ……そうですか……」 何と反応するべきか分からずに、適当な相槌だけ打っておく。   なんか、調子狂うのよね…… 悪意があればリノアも同じように対応する。だが、彼からは悪意は感じられない。 当初からリノアは、別にあえて他人と事を荒立てるつもりはなかった。だが、言われっぱなしは性に合わないし、大人しく聞いてやる義理もないので対抗していたのだ。 ファイのように、張り合ってくるけれどリノア個人に対して攻撃してくるわけではないのなら、リノアがファイに攻撃的になる必要もない。 ゲゼルとジェシカも、リノアに対して敵対視してくることもないので、拍子抜けしてしまったというのが正直なところかもしれなかった。 まぁ、逐一面倒な言葉をかけられるよりよほど任務は遂行しやすい。 気を取り直して足を進める。
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