ep.2

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ep.2

彼氏ができなすぎて、欲しすぎて、受験勉強に身が入らなすぎた初夏。不幸にも死ぬかもしれない病気に倒れた私は入院先で「運命の相手」を見つけた。多分この運命の定義はもっと純粋な恋をしている子達とは違う。けれどもちょうど良い相手を見つけた。 「(今の男子は寂しがり屋。しかも結構重い病気っぽい。死ぬかもしれない病気の私と付き合ってくれるのは彼しかいないし、彼も私と同じかそれ以上に重い病気なら彼にも私しかいない…これはきっと運命だ。)」 そんなことを考えていると予定していた検査の時間を忘れてしまっていた。慌てて探しに来た看護師に連れられ検査を受ける。その途中も彼とのことばかり考えていた。彼氏はいるのか。どんな子が好みなのか。まるで本当に恋してる女の子みたいだと思った。 検査は無事終わり、自分の病床で落ち着いて考えを巡らせる。 「(まず確認しないといけないことがあるね… 1.彼女はいるのか。 2.先のある病気なのか。 3.恋愛対象は女子か。 …最低限はこの3つかな…。)」 下衆な考えをしているなと思った。しかし自己嫌悪に陥っている場合ではない。私は彼氏が欲しいし、彼ももし先がないなら寂しく死にたくはないはずだ。うん。きっとそうだ。 私はそこで考えることを打ち切り、気分を変えるためジュースを飲もうと自動販売機がある談話室へと向かった。談話室は6人がけのテーブルが10台置いてあり、入り口のすぐ横に自動販売機がある。アイスのカフェラテを購入し飲もうと席に着く。缶を開け顔を上げカフェラテを口に含んだが顔を上げた時に見えた光景に思わずカフェラテを吹き出してしまった。
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