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日和の通う高校は田舎で生徒が少ないため、1クラスしかない。だから、クラス替えもないし、小学校や中学校が同じ子も多い。瀬里香もその一人で、大人しく友達が決して多くない日和にとっては、一番の友達だった。
逆に瀬里香は明るくよく話す性格のため、交友関係の幅が広かった。さらに、身長168cmの高身長で、肩あたりまで伸びたつやのある黒髪、さらに顔立ちもいいことから男子からの人気も高かった。
日和は、身長149cmの低身長で、くせっ毛のあるセミロングの茶髪におっとりとした顔立ちをしていた。
そんな自分とは対称的な瀬里香を羨ましいと思うこともあったが、それ以上に気の合う友達という感情が強かった。
日和が課題の応用問題に苦戦していると、突然目の前に瀬里香のシャーペンが転がってきた。
「あっ、ごめんごめん。ペン回ししてたら吹っ飛んでった」
ノートから視線を瀬里香に向けると、彼女は嬉しそうにはにかんでいた。
「吹っ飛びすぎだよ」
日和はキャラクターもののデザインが描かれたシャーペンを拾って返そうとした時、瀬里香はシャーペンではなく、日和の手を握った。
「日和、今日の瀬里香の数字は?」
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