第1章 頭の上の暗号

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「してみたいかな。でも、日和にいろんな人の数字を集めてきてほしいとは思わない。日和が無理に数字集めて、変質者扱いされたら嫌だし」 「それは私も嫌だ。この人に痴漢されましたとか言われそう」 日和が至って真面目にそういうと、瀬里香は声に出して笑った。 「それはやばい。でも、日和女の子だし、変なところ触らなければ大丈夫じゃない?」 「たしかに。変なところ触ったって、服の上からじゃ暗号表示されないよね」 「あ、そっか。じゃあ生で触らないといけないね。日和以外にもその能力持っている人がいたらその内、犯人は頭の上の暗号が見たかったなどと、意味不明なことを供述していますとかいうニュース出てきそう」 「それ暗号以前に変なところに手を入れてる時点で、下心丸出しだよ」 「たしかに。でも、もしかしたら変なところ触ったら、別の数字が出るのかも」 「手足、顔、頭とかだと体の部位によらず、同じ数字が出るけど……さすがにそこは確かめられないね」 「だから、興味本位で確かめる人がいるかも」 日和は瀬里香と話していると自然と笑顔になれた。普段、絶対しないような会話も瀬里香とならできた。
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