その部屋で笑う少年

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 数日後の休日、パパが、おじいちゃんが住んでいた家跡を確認に行くと言い、ママが花束を供えると言うので、僕も行くことになった。  おじいちゃんの自宅があった跡を訪れた僕は、日陰になってる所に、例の少年を見付けた。  僕は決心して、裏にある森の陰に連れて行った。  そして、先日の宝石の件を謝った。  そして、おじいちゃんの家に放火したのは、その仕返しだったのか確認した。  すると少年は、真顔で首を振り、 『あの宝石のことは、君の心を読んでいたんで、後で返してもらったでしょう』  僕は、はっとして、 「キミ、しゃべれたんだね?」 『家の中だと、なぜかしゃべれなかった。こうやって、そとに出てると、しゃべれる。それから、おじいさんの家に放火したのは、おじいさん自身だよ』 「心が読めるなら、どうして止めてくれなかったの?」
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