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『それは無理。おじいさんの寿命だから。それに、おじいさんは寂しかったんだよ』
「そうなのか‥‥。じゃ、またね‥‥」
僕は両親の元に戻り、まもなくパパの車にママと乗ると、自宅へ向かった。
そして、僕とその少年の付き合いは終了した。
それから間もなく、大阪に引っ越したからだ。
それから僕は、小中高という時間の経過を生きながら、図書館などで、あの少年のことを調べてみた。
その結果、ひょっとしたら「座敷わらし」だったのでは?
ということだった。
確証は無いけれど‥‥。
水川しげる氏の書籍を棚に戻した直後、
「ねぇタカシ、妖怪っていると思う?」
後ろから、ミカコが声をかけた。
「分からないけど‥‥いてもいいさ」
――おしまい――
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