記憶が無くなる熊さん

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「是非教えてください、!」 俺のプライドは安かった どのくらいかって言われたらスーパーの特売より安かった 主婦が思わず、使いもしないのに購入するくらい……チープなプライド 「やめろや自分……急にかしこまりやがって! はずいやんけ……師匠なんて……」 熊はとても照れていて、満更でも無い表情を顔に浮かべていた 正直「そんな気持ち悪い顔してないで早く教えろ」と言いたかったが怖かったので黙っていることにする さっきと同じことを繰り返すのだけは嫌だ あの高圧的な「は?」が亡くなった爺ちゃんを彷彿させる この熊が一体何者のなのかはこの際もうどうでも良かった ただ、この退屈な日々を変えてくれるなら、 例えそれが「」であっても……
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