僕のそばには……

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僕のそばには……

必ず 『友達以上』のぬいぐるみがいる。 それも……特別な。 こいつとの出会いと同時に 僕が産まれる前からいた猫がいた。 キラキラと、黄金色の目をした三毛猫が。 赤ん坊だった僕にスリスリして いつも守るようにそばにいた三毛猫は いつしか、床をハイハイする僕を指導するかのようにしっぽ立てて 「おいで!」 と、呼んでくれたりしていたって 姉ちゃんが教えてくれたっけ。 一年、また一年…… 四季を巡る度に僕はいつしか 三毛猫よりも大きくなって 追いかけっこして有無も言わさず ギュッと捕まえたりして…… 時々『にゃん!』と、泣かれて たまに引っ掻かれる時もあった。 ギュッとする僕のために お姉ちゃんからプレゼントされたのが ぬいぐるみ それも……子猫サイズ。 三毛猫……あぁ 三毛猫の名前は「春」なんだけど 春と違って子猫のぬいぐるみは 真っ黒なふわふわだった。
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