僕のそばには……

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「春」とは似つかない真っ黒な子猫のぬいぐるみ。 それを僕は 「春」 そう名をつけた。 それは何故かはわからない。 だって同じ猫だもん。 だから「春」にした。 生きてる猫の「春」と違う ぬいぐるみの「春」は動けない。 だけど、僕には二匹とも一匹の「春」 なにかの正義の味方みたいに。 「ふたりでひとりの探偵さ!」 そんなふうに。 時々、三毛猫の「春」は ぬいぐるみの「春」を咥えて 猫クッションに行く。 「春」はメスの三毛猫。 子猫産んだことないのに抱き抱えて 横になってる時もある。 「春」は「春」で「春」の赤ちゃんじゃないんだよ こう言っても 「にゃあぁん」 そう鳴いて返してくれない。
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