ティータイムの告白

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「お、岡崎さん、大丈夫ですか?」 「ぼ、ぼく」 耳まで真っ赤な岡崎は両手で自分の顔を押さえ、そのまま俯いてしまった。 「遥希くんのこと、好き、なんだ」 「え、あんた気ぃついてへんかったんか? 鈍すぎやろ」 鉄観音の言葉に反射的に岡崎は顔を上げた。 鉄観音は優雅にジャスミンミルクティーを啜っている。 「えっ、二人は知ってたの?!」 「いいえ、もちろん存じ上げませんでしたけど、今のお話を聞いたら、ねぇ」 「まぁ、今思うと学校の話するときに、よお遥希くんの話は出てきてたけどな」 「いいじゃないですかぁ。お友達と思っていた彼への気持ちが恋だった、なんて。素敵です!」 「せや。なかなか好きになる人になんて出会えんで。岡崎、ここはビシッと告白や!」 「えええぇぇー」 「なんや、その弱々しい反応は」 「うーん、いきなり告白はちょっと唐突すぎるような気がしますわ。ひとまずは、遥希さんと普通にお話しできる状態まで戻すのが良いのではないでしょうか」 「えーい、まどろっこしいわ! もう岡崎と遥希は同じベッドで寝る仲やで!」 「お昼寝されただけですわ」 「いけるいける! 岡崎、ヤッコさんもあんたのこと好きや思うで、知らんけど!」 「知らんのかい! ってちょっと、鉄観音さん、適当過ぎますわよ!」 三人で、というより主に二人でわいわいやっていると、岡崎のスマホが鳴り始めた。 居間にスマホの着信音だけが鳴り響く。 岡崎がスマホを手に取り画面を見ると、表情が強張った。が、どこか嬉しそうにも見える。 「遥希くん、やな?」 何故か小声の鉄観音である。 岡崎は無言で細かく何回も肯いた。 「ええか岡崎。なるべくゆっくり喋れ。なるべく引き延ばすんや、ええな」 「それだと誘拐犯からの電話の取り方をアドバイスする刑事みたいですわ」 「ええツッコミや、茉莉衣」 どうも鉄観音と茉莉衣は岡崎の恋を面白がっている節がある。そんなことには気づかず、岡崎は電話をとった。 「はい……岡崎です」
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