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譜読みにも慣れてきた頃、毎日のことだから、基礎練習の内容も、どこに注意してどうやって演奏するのがベストなのかを理解しながら、音楽を奏でると言うことを少しずつ身につけていた。
なんか、ほんと不思議なんだけど、最初はかなり苦労してたのに、少しずつ理解が深まる度に、楽しくなりつつあった。
でも、そんななかでもちょっと気を抜くと、嶋田先生からは、
「今の音、ちょっと待って。
音楽的に欲しいのは、そんながさつなただ発生しているD(レ)じゃない。
F(ファ)以下の音程が少し低いよ。
そこも気をつけて。
構えかた、指の力加減、息の使い方。
それらを連動させて、無理なく無駄なくやらなきゃ。
音楽としての音が欲しいんだ。
それではただの雑音だ。」
なんて辛辣なコメントをもらって泣きそうにながらも、必死で練習した。
でも、そんな事を言われながらも、
「今の音、すごくよかった。」
とか、
「難しい指使いなのに、しっかりと動いているね。」
とか、
「ちゃんとやっている成果が出てきたね。」
とか言ってもらえると、ものすごく嬉しくなって、もっと頑張ろうって思う。
・・これがいわゆる、アメとムチってヤツね・・。
なんて思いながら・・。
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