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嶋田先生はさらに続けた。
「でも、キミたちは、今は出来なくて当然なんだ。
それはそうだよ。
あの人たちは、あらゆる曲、あらゆるジャンルの曲をこなしていた。
それらの曲を難なくこなす背景には、おそらくは、人には決して見せない苦労もあったはずだ。
これから先、出来なくて当然で終わるのか、出来て当然になるのかは、きみたち次第だ。
彼女たちがしていたであろう、決して見せない苦労、いわゆるそのための鍛練はまだしたことがない。
はっきり言って、今している練習なんて、鍛練というには、まだまだ序の口のものだよ。
出来て当たり前になりたいなら、もっと鍛練を積まなきゃダメだ。
でも、くれぐれも、燃えつきない程度にね。」
そう言ってくれた嶋田先生の言葉は、やはり音楽を奏でることの厳しさを知っている人のものに思える。
そして同時に、音楽を深く愛してもいるからこそなんだろうね。
うん。
頑張るよ!
乗り越えてみせるよ。
そして、手を伸ばし続ける。
いつか届くように。
「先生!
今日もご指導ありがとうございました!
明日もよろしくお願いします!」
私がそう言うと、続いてビワが
「明日もよろしくお願いします!」
と言っていた。
ビワと一緒に頑張ることが出来て、私は嬉しいよ。
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