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その帰り道、自転車を漕ぎながら、今日の復習を頭のなかで行っていた。
隣で私と同じように自転車を漕いでいるビワが、
「今日の月、真ん丸だね!」
そう言ってくれていたことで、よく晴れた夜空を見上げると、そこには、ビワが言った通りの月があった。
私は思わず、夜空に浮かぶ真ん丸な銀色の月に見惚れてしまっていた、
まるで、私のフルートと同じ輝きだ。
とても美しい。
なんの無駄もなく美しい。
・・そんなことを考えていた。
そんなこともあったせいかな。
私は、心のなかで、今日の月に願掛けをしていた。
『私に音楽を奏でる勇気と、追い付くための能力をください。
これからは、どんな時でも音楽を愛します。
そのための努力は、どんな時でも惜しみません。
だから、音楽からも愛される存在になれますよう、私を導いてください。』
って・・。
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