第四話:メンバーどうするの?

3/46
前へ
/505ページ
次へ
 やがて、本格的にメンバー集めのために動きだす事となった。 それは、 「大分にも慣れてきたし、そろそろ次行こうか? メンバーは、最低でも三人はいるしね。 勧誘込みの演奏アピールをしよう!」 そう言われて、私たちは・・。 って言っても、私とビワだけなんだけど、放課後に基礎練習を終えてから、いつも使っている旧校舎の音楽準備室兼書庫を飛び出して、方々の部室にお邪魔して演奏活動をすることになった。 まずは、体育館に出向いて、バスケットボール部でのアポ無しの演奏だ。 ただ、楽器にボールが当たらないようにするために、私たちは天井からのネットを下ろされた壇上での演奏だ。 ・・のだけど、そもそも人前で演奏するってことに慣れていない私には、ハードルが高かったせいか、かなり緊張して満足に音が出ない。 その場で楽器を構えるってことにさえ、緊張して指が震える。 そして、アポ無しで演奏しているからこその、バスケットボール部員の『なにこの人ら?』って言う感じの視線がとても痛い。 あの時のチャルダッシュの演奏は、本当は幻だったのかと思えてくる・・。
/505ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加