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やがて、本格的にメンバー集めのために動きだす事となった。
それは、
「大分基礎練習にも慣れてきたし、そろそろ次行こうか?
メンバーは、最低でも三人はいるしね。
勧誘込みの演奏アピールをしよう!」
そう言われて、私たちは・・。
って言っても、私とビワだけなんだけど、放課後に基礎練習を終えてから、いつも使っている旧校舎の音楽準備室兼書庫を飛び出して、方々の部室にお邪魔して演奏活動をすることになった。
まずは、体育館に出向いて、バスケットボール部でのアポ無しの演奏だ。
ただ、楽器にボールが当たらないようにするために、私たちは天井からのネットを下ろされた壇上での演奏だ。
・・のだけど、そもそも人前で演奏するってことに慣れていない私には、ハードルが高かったせいか、かなり緊張して満足に音が出ない。
その場で楽器を構えるってことにさえ、緊張して指が震える。
そして、アポ無しで演奏しているからこその、バスケットボール部員の『なにこの人ら?』って言う感じの視線がとても痛い。
あの時のチャルダッシュの演奏は、本当は幻だったのかと思えてくる・・。
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