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そして、この曲の最大の見せ場でもあり、最難関の4オクターブめの、音を出すことさえ困難なCis(♯ド)とD(レ)は、か細くて不安定ながらも、どうにか、どうにか出すことが出来た。
そして、そこに連なる前後の高音域のメロディもどうにか繋ぐことが出来た。
その時の私の気持ちは、
『やった!
上出来!』
だった。
それで、かなりシンクロしてしまった私とビワのフルートの音色は、後半はかなりリラックスして、本来は早いパッセージ部分も、それなりに早く演奏することが出来た。
どうにか、私たちのチャルダッシュの演奏は終わった。
すると・・
嶋田先生は、軽い感じも、とても長い拍手をしてくれていた。
そして、
「すごいね。
きみたち、すごいじゃん!
まだまだ初心者なのに、それにしては良い音出すね!
すごく良い感性してるよ。
チャルダッシュに関しては、僕の音を耳で覚えて、それを再現したんでしょ?
ほんとすごいよ!
でも、僕以外の先生だったら、曲に応じた十分なレベルアップもしていないのに、自分勝手に演奏するなって怒られる場合もあるから、こういう指導を受けてる時の先生相手へのゲリラ演奏は、これきりにした方がいいよ。」
と、そう言ってくれていた。
あ、そっか、こう言うの、本当は失礼になることもあるんだね。
これからは気を付けよう・・。
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