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「しかし、難しい指使いなのに、その点は問題なく演奏している。
それに音への感性もいい。
すごい才能だと思うよ。
天からの授かり物だよ!
これなら、本当に復活出来るかも知れないね!」
と、表情はすごく冷静ながらも、優しい口調で言ってくれていた。
いや、少なくとも私自身は、なにも特別じゃない。
というか、もし私にそんな特別な才能があるのなら、私はそれが自らに芽吹くように、それを選びとって大切に育てる。
音楽を奏でるための才能なら、授かったものと言う特別な響きのある言葉はとても嬉しい。
嬉しいのだけど、その気持ちとは別に、それ自体を自ら選びとったものなのだと私は思いたい。
だから、
「嶋田先生、私もビワも本気なんです。
どうか、私たちの指導をこれからもよろしくお願いします。」
そう言うと、続いてビワが
「嶋田先生!
お願いします!」
と言った。
それを聞いた後で、嶋田先生はようやく表情を緩めて、
「・・こうなると、逆にやりすぎて燃え尽きないかと心配にもなるけどね・・。
焦らずにイライラせずに、常に心を整えて。
心と音は、どんな時でも連動しているから。
でも、絶対に諦めないで。」
そう言ってくれたのが嬉しくて、
私たちは声を揃えて、
「はい!
ありがとうございます!」
と、そう言った。
私、今決めたよ。
私は、音楽の道に対して、言葉だけじゃなくて、私の全てをかけて飛び込む。
本気の本気で飛び込む。
私は、これからは音楽と共に生きていたい。
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