🦋解放された白き蝶(土ノ日)🦋

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遣り手のばあさん 「彼なら大丈夫だと思うけど もう、こっちに 戻ってくるんじゃないよ?」 俺は頷いて、遣り手のばあさんに 正座して頭を下げた。 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「いままでありがとう お世話になりました。」 俺が顔を上げると 遣り手のばあさんはニコニコしていた。 禿(かむろ) 「花魁…ううん、白揚羽さま… 貴方みたいな立派な 花魁になれるよう頑張ります!」 俺は少女達に微笑みかけて その頭を優しく撫でた。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「行こう、白揚羽… 船の時間に間に合わなくなる。」 俺は頷いて、伯爵と一緒に 高級なお座敷を出て 廊下の、のれんをくぐる。 遊女達 「あんたが、いなくなってくれて せいせいしたよ!」 「もう、顔出さないでちょ~だい!」 「ばいば~い★」 部屋から遊女達が顔を出して引っ込んだ。 俺もここから出れてせいせいしたよ! 口には出さなかったが、心のなかで叫んだ。 出入り口の、のれんをくぐったところで 伯爵の腕が俺の肩に回されて… 俺は伯爵に視線を向ける。 ここからどんな所に行くのだろうか… 不安でもあるが楽しみでもある。 2ea61850-2bf5-46dd-aa3c-4d86ce47d4e3
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