🦋伯爵の屋敷(土ノ日)🦋

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白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「ここは広い厨房ですね… 良くわからないものまで、色々そろってる。」 俺は厨房を見回す。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「ああ、ここは確かに厨房だが ダイニングキッチンと言うんだ。」 だいにんぐきっちん… なるほど、今はそのように呼ぶのか。 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「俺がいた国はここまで 発展してなかった…」 伯爵は頷く… 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「ああ、君がいた国は 発展途上国だからな… 開国すればより良い文化に 触れられると思うんだが 異人は嫌われもののようだから なかなか、難しいところだな。」 伯爵は棚の中から、硝子のなにかを取り出した いわゆるヤカンのような形だ… 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「やかん…?」 伯爵は小さく笑ってる。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「いいや、これはティーポットだ。 ここに紅茶の茶葉を入れて お湯を入れるんだよ…」 伯爵は不思議な形の機械から 熱湯を直接その"てぃーぽっと"に注いでいく。 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「いい香りがする…」 俺は目を閉じて漂う紅茶の香りを 控えめに、かいでいた… 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「そうだろう、クフフ…美味しいぞ。」 目を開けて中身を見ると色が こがね色になっていた…! 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「色が変わってきましたね…!」 伯爵は頷いて微笑む。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「ああ、これも楽しみのひとつだと思う。」 俺は硝子の中身の綺麗な紅茶を見つめる。
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