🦋屋敷案内(土ノ日)🦋

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そこで、名残惜しそうに手を離されて… 俺は伯爵に振り向く。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「入ってごらん、大丈夫…怖くないぞ。 申し訳ないが狭くてな 2人一緒には入れないんだ…」 俺は頷いて、温室に入ってみた… 中は確かに狭いが奥まで続いていて 人を惑わすような濃厚な香りに包まれる。 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「はあ…なんて、いい香りだろう… しかも…どの黒薔薇も 艶やかで、生き生きしてる!」 俺はじっくりと黒薔薇を 見て楽しんでから温室をでた。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「やあ、どうだった?」 俺は頷く! 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「とても、美しかったです! あんなに美しい黒薔薇を 見たのは初めてで…感激しました。」 俺の言葉に満足したように笑う伯爵 俺もなんだか嬉しくなった。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「よし、次は屋敷の 2階を案内しよう、おいで…雪夜」 俺は頷いて、伯爵とまた手を繋ぎ 一緒に屋敷内に戻って階段を登っていく。 2階についた… 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「戸がたくさんありますね。」 伯爵は頷き、戸を見回す。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「ああ、ここは使用人の 部屋として作ったんだが… 結局、使用人は雇わずじまい 現在までどこも空き部屋だ。」 なるほど… 俺 白揚羽 雪夜(しろあげは ゆきよ) 「それなら、俺…寝泊まりは この部屋のどこでも良いです!」 小さなわがままを言ってみた。 黒薔薇王子 ヴェレッド伯爵 「いいや、クフフ… 君の部屋は3階にある。」 俺は伯爵に視線を向けながら 何度かまばたきする…
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