2-1.山本

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深見さんが体をずらし、私の隣に寝そべる。 私は足を閉じようとして、 「ん・・・。」 と声を漏らしてしまう。 「ん?大丈夫?」 「はい。股関節が・・なんかちょっと、変な感じです。」 「痛い?」 「いえ、なんていうか、痺れてるような、カクカクしてるような・・・。」 「体勢きつかった?ごめんね。」 深見さんがそっと、私の太ももをさする。 「いえ、慣れてないだけで・・・あー、えっと、さするのは、大丈夫です。」 「なんで?気持ちよくない。」 「変な意味で気持ちよくなっちゃうので。」 「俺は構わないけど。もう一回いけるよ?」 「私は、股関節がちょっと・・・。」 「そいういう断り方されたの初めて。」 可笑しそうに深見さんが笑う。 当たり前だけど、深見さんは、さっきのが初めてじゃなかったんだよね。 『青春を謳歌していない。』と何度も言うから、もしかして未経験も同士?なんて少し思ったりもしていたけれど・・・ なんだかすごく、手慣れてた。
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