86人が本棚に入れています
本棚に追加
/184ページ
深見さんが体をずらし、私の隣に寝そべる。
私は足を閉じようとして、
「ん・・・。」
と声を漏らしてしまう。
「ん?大丈夫?」
「はい。股関節が・・なんかちょっと、変な感じです。」
「痛い?」
「いえ、なんていうか、痺れてるような、カクカクしてるような・・・。」
「体勢きつかった?ごめんね。」
深見さんがそっと、私の太ももをさする。
「いえ、慣れてないだけで・・・あー、えっと、さするのは、大丈夫です。」
「なんで?気持ちよくない。」
「変な意味で気持ちよくなっちゃうので。」
「俺は構わないけど。もう一回いけるよ?」
「私は、股関節がちょっと・・・。」
「そいういう断り方されたの初めて。」
可笑しそうに深見さんが笑う。
当たり前だけど、深見さんは、さっきのが初めてじゃなかったんだよね。
『青春を謳歌していない。』と何度も言うから、もしかして未経験も同士?なんて少し思ったりもしていたけれど・・・
なんだかすごく、手慣れてた。
最初のコメントを投稿しよう!