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ベッドから出て一応、体温を測ると平熱になっていた。
仕事に行って、ちょっと気まずいかも知れないけど、先輩にお礼を言っておかないといけない。
着て帰って来た制服を別の鞄に入れ、持って家を出る。
会社に着き更衣室で着替えてオフィスに行き、自分のデスクに座る。
ほどなく、先輩は出社して来て隣のデスクに来て笑顔を向ける。
「おはよう! 森下。もう大丈夫か?」
「おはようございます。はい、大丈夫です。ありがとうございました」
「ふっ、いや…」
「あっ、先輩、また新たに分かった事が」
夢の話をしようとしたが、先輩に止められる。
「悪い、森下。昨日、取引先から連絡が来てたみたいで、今日からちょっと忙しくなるんだ。出てる事が多くなると思うから、今週はちょっと休憩」
「あぁ、はい…分かりました」
「夢の事はメモに取っててくれると助かる」
「はい…」
「あっ、怖かったり辛かったりする夢の時は、遠慮なく教えて。今のところは大丈夫?」
「はい…平和な夢です」
「ふふっ、そうか。じゃ、ごめん、もう少し待って…必ず、時間作るから」
「はい…」
仕事をこなしながら、休憩時間はパソコンで池の場所を調べていた。
『渡瀬ヶ池』
大きな池の名前を検索して、今どうなっているのか周辺を見てみる。
インターネット上で見れるから便利になった。
思っていたよりも山道を登り、山の中に入っていかなければならなくなっている。
登山に行くような格好で行かないと危険かも知れない。
社内にいた営業の社員に話をして、上下の服など登山に必要なグッズを揃えてもらって、社割で買わせてもらう。
中にはサンプル品などもあり、結構安く揃えられた。
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