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「他に怖い夢ってある?」
私は止めていた箸をすすめ食事をしながら、先輩に今まで見た夢の話をする。
近所の公園で『不発弾が見つかる夢』で、夢の中ではその不発弾が爆発し、私は爆発に巻き込まれ爆風と爆発の光に包まれて自分が消えていく夢を見た。
「何それ……すげぇ怖い夢だな…」
「その夢は、何度か見た事がありますね…」
「はぁ? 何度かって……同じ夢かよ」
「はい。そうです」
「それって、現代でカラー?」
「はい…」
「他は…?」
「うーん。あ、ヘリに乗ってて、下の街が大火災になってたり…とか…」
話を聞いている先輩の箸が止まるが、私はそのまま話を続ける。
「あっ! 怖い夢っていうか、同じ夢を見る事は話しましたけど、それを1週間毎日見たり…」
「えっ…? 同じ夢を1週間? 毎日?」
「はい…」
「えぇ……マジか…」
「それとか、夢の続きを見た事もありますよ。翌日に続きを見るんです。それを1週間とか2週間……まるでドラマみたいに…ふふっ」
「いやっ! 笑い事じゃないから…」
「続きを見る夢は、ちょっと寝るのが楽しみになったりしますよ」
「楽しんでる場合かっ! 絶対、何かメッセージがあるはずだろ、それ…」
先輩はそう言うが、私は首を傾げた。
「もしかしたら、今回の夢も続きがあったりするんじゃねぇ?」
「えっ、でも、私…もう死にましたよ…」
「ふふふっ、いや、そうだけど……今回見た夢の前、まぁ、森下が切られる経緯を見られたらいいのにな」
先輩の箸がまたすすみ、2人で食べながら話す。
「えぇ…でも、また結局、切られるんですよね…」
「まぁな…」
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