多忙のはじまり

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「あと3日?なに言ってんだ、今日は木曜日。土日含めたらあと5日あるじゃないか。考えなさい。3日かかって予備日は2日。ちょうどいいじゃないか。」 私は冷めていた体が急に熱くなりだした。 普段、あまり人に怒る事はないのだが、その日ばかりは持っているフリクションを社長に刺したいと思うくらい私は怒っていた。 しかも土日は彼氏と遊ぶ予定だったのだ。 だが、社長である以上、文句は言えない。 「・・・わかりました。」 怒る気持ちを抑え、社長にそう言った。 そしてデスクに資料と真っ赤に染まった提出物を置き、トイレへ駆け込み涙を流しながら彼氏にLINEを送った。 「ごめん。今週の土日、仕事になった。」 送りたくなかった。 一緒に昼まで寝てマックを食べ、夜は一緒にお酒を飲んで一緒に寝る。 当たり前のように感じるかもしれないが、私はそれが幸せだった。 だからこそ土日が楽しみで仕方なかった。 だが、その土日を仕事に奪われた。 その日、私は決心した。
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