初恋のあなたは運命の人

はじめまして

放課後になり、部活動見学を終えた私はダンス同好会と書いた紙を担任に出した。
すると、担任は目を通してすぐ私に返却したのだ。
「同好会じゃだめだぞ？部活に入らないと！」
私は部活と同好会は一緒だと思っていたため、ポカンと口を開けてしまった。
「え・・・あの・・・部活って〇〇部とかってことですか・・・？」
「そうだ。入りたいところがないなら俺が顧問している野球部のマネージャーになるぞ。」
そう言われ私はそそくさと部活動見学へ戻った。
どうしよう。何も入りたい部活ない。
「ねえねえ・・・」
後ろから声がして振り向くとポニーテールの小柄な女の子が立っていた。
私の斜め前の席の子だ。
「ど、どうしたの？」
「軽音部にいきたいんだけどね、行く人がいないの。もし行くところなかったら一緒に行ってくれない？」
あ〜出た出た。集団行動タイプ。トイレにも1人で行けない系女子ね。
でもせっかく新しい友達ができるチャンスだ。断れない。
「わかった。いいよ」
「本当！？わ〜い！ありがとう！」
そう喜ぶと私の隣に並んで軽音部の部室に向かった。
まさかこれが出逢いを惹きつけるなんて思いもしなかった。