あやかしやは今日も騒がしい。

不思議な世界での出会い

「おーい！爺さんが帰ってきたってー？」
「スズちゃんー！かーくん帰ってきたって本当！？外で大騒ぎだよぉー！」

荒々しく扉を開けながら入ってきたのは、琉星よりも歳上のようで、ヤンキーのような風貌の男性と、大学生くらいの女の子だった。

「えっ……」

ただその二人組は顔に能面を貼り付けていた。

「あれー？久しぶりだね！リョウ君にホノちゃん！」

テンは二人に向かって二言三言、言葉を交わすと、琉星に二人を紹介した。

「琉星君、こっちのヤンキーはリョウ。そしてこっちの女の子がホノちゃんだよ。」
「おい、テン。誰がヤンキーだ、俺は普通に教師だっつーの」
「ちょっと！テンさん、私の紹介はいつも妖珏堂のアイドルって付けてって言ってんじゃんー！」

三人の様子を眺める琉星は、落ち着こうと茶を啜った。
茶はすっかり温くなっている。