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「えっと……よろしくお願いします。」
おずおずと話しかける琉星に、リョウは突然琉星の背中をばしばしと叩く。
「おう!よろしくな、琉星。お前のことは爺さんに聞いてるぜ」
爺さんとは琉星の祖父のことだろう。
ちなみに琉星の祖父は一弘という。
そして
「よろしくね、琉星君。かーくんには凄く御世話になってるのよ」
彼女がかーくんと呼ぶのも言わずもがな祖父のことだ。
一弘だからかーくんなのだろう。
「あの、お二人はその……妖怪、なんですか?あの、顔に能面をつけていらっしゃるので……」
琉星の質問に、二人の目は一瞬点になったかと思うと次の瞬間大口を開けて笑いだした。
「あははは!!俺らは人間だよ、つってもそこらの人間と違って霊力がある人間だがな」
「霊力?」
「私たちは除霊師なの」
「除霊師……」
ホノの言葉を琉星は反芻する。
「そして君も霊能力を持つ者一人なのだよ、月崎琉星くん」
ホノはビシッと人差し指を琉星に向けるとそう宣言するように告げた。
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