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大好きな孫の琉星へ
お前の大好きなじいちゃんは死んだ。
これは死ぬ前に書いたものだ。決して嘘なんかではないぞ。
本当はこんなことを書くつもりは無かったのだが、一つ心残りがあってこれを書いた。
琉星、妖珏堂を頼む。
かえらぬ祖父より。
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「……っんだよ、これ……」
気づけば頬を伝うものがあった。
現実を突きつけられた気がした。
琉星はしばらくその場に立ち尽くしていた。
そしてふと、紙の裏側に何か書いていることに気づく。
「……なんだ?」
そこに書かれてあったのは"地図"だった。
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