蝶々と飴

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ゴロゴロゴロ…… 1、2、3。 光が目の前の空に舞う。 3秒。近い。 決めていたセリフを無言の空間へ向けて、口に出す。 「近かったですね」 無視されても、まぁ、なんとなかるレベルの世間話。 「まじでやばい」 普通の返事が来た。 案外、普通だ。 「飴、食べます?」 「あ? ああ。ありがと。雷、平気?」 差し出したミルク味のキャンディを長い指で取ると、こっちを見て聞いてきた。 「まぁ。でも、当たりたくはないです。次、やばいですね」 音と光の感覚が狭くなっている。 正直、かなり危ないと思う。 「ん」 バス停のトタン屋根は低いけど、それでも、金属だもんなぁ。 でも、この雨で外に立っているよりはましだろうか。 ざぁざぁを通り越して、ドドドドド、とトタン屋根がうるさい。
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