雨の日のカフェオレ

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レジの前には数人の大学生だかOLだか、若い女の人が並んでいた。 女子高生に“若い”なんて言われたくないか。 でも高2の私よりもキャッキャとしているお姉さん達のほうがよっぽど“若い”と思う。 2組の注文が終わり、次は私の番だ。 「今日も会いに来ちゃいましたぁー」 そう聞こえてきて前を見ると、レジのお兄さんと2人のお客さんが楽しそうに笑っていた。 早く注文してよ…。 うっすらと雷鳴が聞こえる…気がする、あれ?いや、うん、気のせい、気のせい。 でもガラス張りの後ろは振り返れない。 メニュー表をガッチリ握りしめて私の番が来るのを待った。 「次のお客様〜」 顔を上げるとニコッと微笑む店員さん。 なるほど、お客さんがキャッキャするのも分かる気がする。 王子様みたいな爽やかなイケメンお兄さん。 私も「今日も来ちゃいました〜」って言った方がいいのか? いや、私はただの雨宿り。 雷雨が過ぎるまでの、ただの雨宿り。
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