ナリカワリ

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「ベニ様、参りましょう。」 お披露目の日が、やってきた。 僕の隣では、アオイが笑っている。 僕がよく知っている、太陽のような眩しい笑顔を浮かべて。 あの後、僕はアオイの手当てをした。頑丈とまではいかないけど、戦闘用の服を身に纏っていてくれたおかげで、一命を取り留めていた。アオイは、王子の護衛も兼ねていたのだろう。 アオイは助かった。そして、目覚めた時、側にいた僕に向かって、太陽のような眩しい笑顔を向けてくれた。『ベニ様』と甘く口にして、ふわりと抱き着いてきた。 だから、僕は『ベニ』になることにした。アオイに太陽のような笑顔を向けられるのは、僕であるべきだから。 「アオはずっとベニ様の側におりますよ。」 昔と変わらない太陽のような笑顔に、僕はそっと微笑みかけていた。
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