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精霊と話せることを除いた経緯をシスラに話した。
「へぇ〜、じゃあオクトノエム家の一員ってことを知らずに今まで過ごしてきたってことなのね、」
シスラは感心したように頷く。
相変わらず手は繋いだままだがもう気にしないことにした、
「そうなんだよ、だから俺はほんとただの一般市民。貴族だって言われても困るんだよ。っ、!」
笑いながら返事をすると、凍りついたような表情でこちらをみるシスラに驚いた。
しばらく俺の目を見つめたシスラはすぐに表情を崩し、笑顔になった。
「俺ってば貴族だぁいきらいだからさぁ〜、でも、ラキのことは好きになれそうかな。」
シスラの笑顔が戻ったことにほっとして、思わず笑顔になる。
「本当に?それは嬉しいな。俺、まだ会ってちょっとしか経ってないけど、シスラはいい奴だなぁって思ってるよ。」
「っ!その笑顔反則だよ、ラキ。」
「あ、なんか建物見えてきた。」
前を向いていたラキは、小声で言ったシスラの耳が赤くなっているのに気づかなかった。
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