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見上げると、ぼくのアパートのベランダがよく見えた。視点が変わると面白いものだな、と思いながら、ぼくはスマートフォンを取りだして、音楽アプリでお気に入りにしておいた「エイリアンズ」を小さな音でかけた。ぼくは歌が上手く歌えないから、聴くのが専門だった。
誰もいない、薄暗いベランダを見ながら歌を聴いていると、なんだからとても淋しい気分になった。世界に自分しかいなくなったんじゃないか。そんな気分で歌のサビの部分にさしかかった所で、背後から歌声が近づいてきた。
キミが好きだよ エイリアン
この星のこの僻地で
魔法をかけてみせるさ
いいかい
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