宮西君

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 これで何回こんなことをしているのだろう。日記帳は確かにあった。現実なのだ。  今起きていることは現実なんだ。そう確信したとき、私は宮西君と学校の廊下で初めて会ったときのことを思い出していた。宮西君は人を引き寄せるオーラのようなものを持っていた。宮西君の日記帳は不思議な高揚感を生み出していたのだ。  それから、まるで呪縛から解放されたかのように安堵すると、私は泥のように眠った。  翌朝の六時、目覚めはとても爽やかだった。手をのばし、引き出しから日記帳を取り出すと、正座してページを開いた。 「えええっ?」私は驚きで大きな声を上げた。バタンとベッドにうつ伏せになったまま動けなかった。  そのままじっとしていると、これまで経験したことのないような不思議な高揚感とやさしさに包まれた。それは、まるで空中に浮遊しているような感じだった。  背中からおばあちゃんの声が響いた。 「……何かあったのかい?」
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