3 キッズエージェントはラクじゃない

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「母さん大丈夫かな……少しでも早く、こっちに帰ってこられるようになるのかな?」 「二人の頑張り次第でしょ。ロボチップを破壊しまくったら、紗弥加の仕事も、EDENから命を狙われることも減るんだから」 「なくなるんじゃなくて、減るぐらいなんだ?」 「俺の妹様は天才科学者だからね。残念だけど、なくなりはしないんじゃない?」 「なくならないのかー。でも、母さんの発明品でEDENの目的を次々と阻止しているから、いつかは……」 「確かにいつかはね。ただ、EDENも必死だからね。目的を達成するために、さらに手を打ってくるだろう。いたちごっこだよね」 「そっか。母さんの負担が減れば、また一緒に住める?」 「そうだね。ただ、今はかなり危険だからCREOがかくまってる」  おれたち双子が今、母さんと一緒に住めなくて、五朗のおじさんの家に住んでいる理由がコレだ。  天才科学者である神木紗弥加は、EDENに命を狙われている。  おれが小学三年生の時に、おれたち双子の目の前で、銃で撃たれた。  その時は運よく助かった。  だけど、まだまだ狙われているから、今はCREOの本部に身を隠しているんだ。
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