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あなたに嘘など吐きたくないの だから さみしい と言わせてね あなたの言葉と音を忘れたくないの だから最期まで喋り続けてね あなたの光と影を見つめていたいの だからわたしに背中をよく見せて 向こうのあなたはよく知らないの それを見るのは わたしじゃないから こえをきかせ て もっと もっと もっと 大きく叫んでよ 向かい風に消されてしまうの あなたの色も形も 嵐に霞んで見えないわ もっと もっと もっと 強く輝いてよ わたしの両目を焦がしてしまって あなたの影を焼き付けさせて ね どうせ会えると言うかしら いつもの笑顔でわたしを宥めるかしら 同じ花でさえ 次の春には別の色が咲くわ だから言わせて ね もっと もっと もっと 色づいてよ 真夜中にあなたを見つけられるように ずっと ずっと ずっと 喋り続けてよ 途切れるのが怖い 持ってかれてしまうわ! 音と光と形で あなたの位置を示して 景色(世界)が変わっても気付いてみせるわ だから もっと もっと ずっと 輝き続けて ね
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