星からきたアルー

おうちに帰ると、お父さんは写真を見ながら首をひねっています。

「どうしたの？」

「いや、さっきはなにか写っていたはずなんだけどなぁ」

お父さんが手に持っていたのは、アルーがともちゃんの危険(きけん)を知らせようと写した写真です。

でも写真は真っ白な光がぼやけて写っているだけ。

お父さんは「おかしいなぁ」と言いながらカメラをもち上げてレンズをのぞきこんでいます。

ともちゃんはアイスを食べる前に、少しお皿(さら)にとりわけて机(つくえ)の上に置(お)きました。

「お父さん、アイス溶けちゃうから早くカメラここに置いて」

「ああ、ごめんごめん。このお皿のアイスはお父さんにくれるのかい？」

「ちがうよ。カメラの中にいるアルーにあげるんだよ」

ともちゃんにはアルーのお母さんがアルーを呼ぶ声も聞こえていたみたい。

「アルー？」