2 運動部に入りたい!

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 ダムダムダムダム……。  部員たちが片足ついて、ただひたすらにボールをついてる。 「すごい真剣そうだね」 「うん……」  ビビーッ!  タイマーがゼロ表示になったと同時に、倒れこんでいく。みんなぜぇぜぇ言ってるし……。 「なんか、本当に大変そうだね」 「うん……」  水筒に吸い付くように飲んでる人、ずっと倒れこんで動かない人……。 「あ。あれ?」  ハッと振り返る。 「白石さんじゃん」 「……瀬永くん!」  突然の登場に、目が点になる。 「なんでここに?」 「あ、いや俺もう仮入部届出そうと思ってさ。ちょうど職員室前通ったら、白石さんがいたから」 「え、そうなんだ」 「白石さんは何部に入るか考えてるの?」 「うーん、バレーにしようかなって思ってるけど……。瀬永くんは?」 「俺はバスケ!」 「え」  ちょうど今目の前でバスケ部がダムダムとボールをついているので、何だかタイムリーだ。 「なんで、バスケに?」 「うーん。趣味で友達とよくやってたから。ミニバスとかはやってなかったけど、友達にいろいろ教わってて。楽しかったからさ」 「そうなんだ……」 「白石さんも、よかったら、バスケ部入らない? まぁ男女だから練習は違うかもだけど、きっと楽しいからさ」 「……うん」  なんだか体が熱くなって、目線をそらしてしまう。 「じゃ、俺行ってくるな」  ニカッと笑って職員室へと消えていった。 「……舞、瀬永くんと仲良いの?」 「ええっ……、最近ちょっと話すというか……。別に普通というか」 「全然ちょっと話す感じじゃなかったじゃん! え~いいなぁ。あんなかっこいい男子と仲良しなんて」 「いやだからそんなんじゃ……」  慌てて手を横に振る。けれど、恵子はニヤニヤと笑っている。 「もう、そんな照れなくていいのに」 「照れてなんか……!」  顔を真っ赤にさせて、(うつむ)いた。
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