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「ひ~っ。やっと終わったね~」
「ホント、マジで疲れた~」
恵子が「う~ん」と気持ちよさそうに伸びをする。
「初めてのテスト、なんか終えたら達成感があるね」
「え? 初めてじゃなくない? 入学したときには入学テストがあったじゃん」
「いや、まぁそうだけど、そういう意味じゃなくて、こうして部活を休んで勉強する定期テストが初めて、ってこと!」
「ああ、なるほどね。確かに、入学テストとは比にならにくらい、スカッとするね」
でしょ~と返し、教室を出る。
「それより、こないだの日曜、ついに付き合うことになったんでしょ?」
「ちょっと! なってないって!」
「だって。彼氏の有無聞かれた後、好きな人いるかどうか聞かれたんでしょ? これはもう、決定的でしょ」
「べ、別に好奇心かもしれないじゃん! なんとなく気になったとかさ、ほら、私が前に彼女いるか聞いたから」
「いやもう向こうも意識しまくりでしょ~。それに舞だって、今はそんな風に言ってるけど、心の中では両想いかもって期待してるでしょ」
「……う、ううう」
そう言われると、もう何も言い返せない。
「これからも、その調子で仲良くなって、告白だね!」
「ええっ。こ、告白なんて無理だよ」
「でも、ずっとよくわからない関係なのって、いやって言ってたじゃん。じゃあもう、告白しかないよ」
「う、うううう」
「じゃ、美術室こっちだから」
またね~と恵子は去って行った。
こ、告白。
彼女いるか聞くだけだった時も、心臓がバクバクして止まなかったのに。そんなハードルの高いこと、私にできるのかな。
って、そもそも、瀬永が私のこと好きって前提で話が進んでるけど、そうじゃないかもしれないじゃん。本当に、ただ何となく聞いてただけかもしれないし、ほら、私思いこみ激しいし……。
体が熱くなっていく。顔が赤くなってたら、部活中東花にまたからかわれるかもしれない。
……ちょっと、顔洗っていこ。
急ぎ足でトイレに向かった。
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