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①この世には可能性の数だけ無限に次元が存在している。
②大昔にその中の1つ、この世界とは別に文明を築いていた『魔道界(ダルギス)』が次元の壁を破り数多の『魔物』を引き連れ、この世界(人間界)を侵略。
③壊滅的な状況に陥るも、当時最大の実力者『七聖王』が命と引き換えに魔道界と人間界の間に不可侵の結界を創成。
④魔道界に帰る事が出来なくなった魔物が放伐を恐れ、自らの『魔力』と『本来の姿』を後世に残す『身写し』なる禁術を開発。
⑤身写しにより魔物の力を宿して産まれる人間が発見される。
⑥その人間は『宿り身』と呼ばれ、その存在は秘密裏に隠されている。
ここまで書いてホワイトボードに書き込んでいた手を止めた。
上から順に目を通し、あまりにめちゃくちゃな内容に思わず乾いた笑いが出た。
妄言もいいとこだ。この話を考えたやつはアルコールにでも脳がやられていたに違いない。
だけど残念なことに、この言い伝えが今いる世界の知られざる一面なのだからタチが悪い。
何故、迷いなくこの流れを書き連ねる事が出来るのか。
他でもなく、俺『矢浪尋(やなみひろ)』が魔物の力を持って生まれた宿り身の一人だからだ。
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