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さらには、自分なりに事前に調べて、こじんまりとはしているけれど落ち着いた雰囲気の洋食屋を見つけた。
昼食はそこにしよう、映画の感想を言い合いながらのんびりできたらと思っていたのに、いざ行ってみたら定休日。何が「事前に調べた」だ。思わず自分の頭を殴りたくなった。
思わぬ事態にうろたえる僕に、「じゃあ山田くん一押しのラーメン屋さんに連れてってよ」と浅生さんは言い出した。
一人でも気軽に入れるし値段も手頃だから僕はラーメンをよく食べに行くし、反対に浅生さんはほとんどラーメン屋さんに行ったことがないという話を確かに前にしたことはあったけれど、せっかくの機会なのに、こうして初めて浅生さんと休日を過ごしているのに、ラーメン屋ってどうなんだろうと思わず考え込んでしまった。
僕にとっては、あまりにも日常的すぎる場所だった。確かにラーメンは美味しいけれど。
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