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ふと浅生さんが足を止めて、そこに立てられていた小さなブラックボードをじっと見つめた。
そこはテイクアウト専門のジェラート屋で、チョークで書かれたメニューを指差しながら「これ食べたいな」と浅生さんは僕の方を振り返りながら言った。
僕はもう罪滅ぼしの気持ちで、浅生さんのためなら何でもするつもりで頷いた。
「僕払うから好きなの頼みなよ」なんて言った後で、妙な気恥ずかしさが僕を襲った。これは本当に僕が言っている台詞なのだろうか?
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