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――ポツリ
ふいに
頬を、掠めた
「話がある」
――ポツリ
落ちてゆく
静かに、ただ、静かに
ひとつ、またひとつ
「あのさ、俺達……」
――ポツリ
消えてゆく
少しずつ、だけど、着実に
陰りを帯びたグレーのカーテンを
私に覆い被せる
「別れよう」
それは、徐々に
大きな水滴となって
私の全てを、無数の雨粒が叩きつけた
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