(30)詩:エステル瑠璃 さま

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奥さまの家は 小さいけれど 新しくて 綺麗だった 素晴らしい香りの 玉露を淹れてくださった 花の形の 和菓子も 一緒に [ いただきます ] 泣きそうになるのを こらえるのは 辛い [ これも ご覧になって。] それは 二人が 写っている写真 [ 奥さまは 私に 似ているような、、] [えぇ。そうですわ。あなたを 初めて見た時 驚きました。 主人は 飛行機乗りでした。ですから 今は恋人なんです。 [ 永遠の恋人、、] 私の目から 涙が 溢れ出した こらえ切れずに、、 泣きながら 写真を見た 幸せな おふたり [ 私は その頃 女学生でした 再婚なんて 考えられませんでした。 愛する人は ただひとり。そう ただひとり。 この人だけ。] 私は お礼を言って 家に帰った サレジオ教会の 鐘がなった 奥様の 幸せな思いが 心の中に 広がっていた 愛する人は ただひとり、、 この人だけ、、 愛する人は、、 『小さな花束』 https://estar.jp/novels/25884419
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