ロコノミシリノ①

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周りの空気が変わり始めてるのは感じてる。 将来への自分へ向けての道を進み先を見つけた人がたくさんいる。 目の輝きが違う、放つ空気が違う、姿勢が違う。 何もかもが私とは違う。 皆は駅前のビル。 私は商店街。 「ふむぅ、どうしたものですかね~」 飛び去っていく鳥に問いかけてみてももちろん返事は返ってこない。 帰り道はいつもどおり1人。 たまに誰かに誘われた時は一応ついてってみる。 まぁ、だいたい人数合わせ。 浅く、狭く、薄く、脆く、儚く。 嫌われても無ければ好かれてもいない。 無害、無価値、無味無臭? 「クンクン」 あ、やっぱり無臭ではないかな。臭いって意味ではないよ、もちろん! フルーティな香りだぜぃ! そして、夕暮れが近づきさらに薄暗くなった商店街をいつもの場所に向かって歩く。
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