プロローグ

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 届いたタイムマシンを開封する。  …見た目はほとんど旧式の車だな  説明書によれば、使用エネルギーは何でもありでAIが自動運転してくれるみたいだ。  「桜、最初はどの時代に行きたい?」  「う〜ん、迷うな〜。」  ま、そりゃそうか。  有史だけでも5000年、人類史は10万年、地球史は46億年、宇宙史はわかってる限り400億年以上もあるのだ。  「決めた!最初は令和時代がいい」  令和というと、去年元号が変わったばっかだから2つ前の時代か。  今から80年以内にある時代だからそこまで変わらないはずだ。  「令和何年がいい?」  「う〜ん、6年で」  西暦だと…2024年か。  新型コロナウイルスの大規模流行が終わってそれまでの閉鎖的な生活から開放された年だな。  「わかった。」  タイムマシン起動!  機械音声が流れる。  『タイムマシン0形第5号機起動。マスター登録ヲ行イマス。マスターノ氏名トゲノム情報ヲ要求シマス』  「マスターの氏名は篠ノ井明。ゲノム情報は○○○○○○○○○○○○…」 (※この時代の人間は自分のゲノムを暗記しなければなりません)  『登録完了シマシタ。篠ノ井明、貴方ヲマスターとして登録シマス。ワタシノ呼称ヲ決メテクダサイ。』  「AIからとってお前はアイだ」  『了解シマシタ。ワタシハ"アイ"デス。サブマスター登録ハ行イマスカ?』  「妹の桜をサブマスターとして登録する」  『ワカリマシタ。篠ノ井桜ヲサブマスタートシテ登録シマス。ゲノム情報ヲ提供シテクダサイ』  「私のゲノムは○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○…」  『登録完了シマシタ。ソレデハ、ドノ時代二行キマスカ?時間座標ト空間座標ヲ指定シテクダサイ。』  「時間座標は2024.08.01,0。  空間座標は35.681236,139.76125,00.1」  『了解。紀元2024年8月1日ノ東京駅ヘ向カイマス。シートベルトヲシッカリ締メテクダサイ』
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