12人が本棚に入れています
本棚に追加
『やったあああ!』譲が奇声を上げる。
「ああ、ジョー、君のおかげだ。あんなの、誰もマネできないよ。さすがジョーだ」
『以前、DFで似たような状況になってな。武器がビンゴになっちまって、悔しくて、せめて衝撃波でも食らわしてやる!、って思ってやったらさ、なんと撃墜できちまったんだよな。それで……ちょっと今回もやってみた。名付けて……乱気流アタック!』
「……」
タービュランス・アタック……なんだかムダにかっこいいネーミングだった。
『これで、シノの仇は取れたな……』
「ああ……」
巧也が小さくため息をついた、その時だった。
『ありがとう……』
「!?」
巧也は心臓が飛び出たかと思う。それは確かに、しのぶの声だったのだ。
「し、シノ……?」
『うん……わたしは、無事だよ……ごめんね、心配かけて……』
「シノ、今、どこにいるの?」
『わたしは、高度2千メートルを水平飛行してる。エリーも一緒だよ』
「そうか……よかった。本当に、よかった……」
巧也は体の力が、ぐったりと抜けるのを感じる。
『シノ……本当に大丈夫なのか? いったい何が起こったんだ?』と、譲。
『うん……実はね……』
%%%
最初のコメントを投稿しよう!